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starter
小説のプロローグにも、最初に食べるサラダにも、つい、ちょっとしたワクワク感を求めてしまうところがあります。
まずは食感から食材選びを。シャキシャキ、コリコリ、カリカリ…。そうだ、今日はレタスに枝豆、焼きとうもろこし、カリカリのベーコンを合わせ、さっぱりとレモンベースのドレッシングを掛けよう。
温泉卵もドレッシングの一部にしてしまおうか。
器をトレビスにしたら、器ごと食べられる彩り豊かなサラダになりました。

温泉卵と夏野菜のレモン風味サラダ

揚げ茄子のマリネ

茄子と油の相性の良さは言うまでもないのですが、カロリーが少々気になりますね。
そんな茄子を厚切りにし、好きなだけ油を吸ってもよいと許可をするごとく揚げました。 揚がった茄子はたっぷりと油を吸い、満足気にバッドの上で休んでいましたが、食べる側には少々背徳感もありまして。
トマト、ズッキーニ、玉ねぎの角切りとともにリンゴ酢のマリネ液に漬けることで、油も背徳感も流してしまおうなんて、都合の良い料理。こってりとさっぱりのコンビネーションを味わいました。
ガーリックバターラスクの上に、サーモンとアボカドのタルタルを乗せました。 まずはラスク作りから。
バターとニンニクを塗った薄切りのバケットにハーブ塩を振り、オーブンで焼きます。 食欲をそそる香りに包まれながらの調理は、幸せそのもの。
焼き上がったら、まずは温かい内につまみ食い。冷めてもそのまま、お酒のおつまみに。
今回の主役のサーモンとアボカドは細かく角切りし、玉ねぎ、ピクルス、ケッパーのみじん切りに、塩、ブラックペッパー、醤油、オリーブオイルで和え、アクセントに擦りおろしたレモンの皮を入れ香り良く仕上げました。様々な食感と風味が複雑に絡み合う、お酒が進む一品に。

サーモンとアボカドのブルスケッタ

ビシソワーズ

夏のスープというと、真っ先に思いつくのが「ビシソワーズ」。じゃがいもの冷製ポタージュです。
見た目も真っ白で、冷やしたカップに注ぐと、手に取るだけで涼を感じられます。
そして、何故だか温めた途端に魅力が半減するのも、じゃがいものポタージュです。 とうもろこしのポタージュやトマトのスープは、温かくても冷たくても美味しいのに。 そんなわけで、ビシソワーズは夏限定なのです。
真っ白に仕上げるコツは、バターで玉ねぎを炒める際、色をつけないこと。味付けは塩、ホワイトペッパーのみ。じゃがいも、玉ねぎ、牛乳、生クリーム、全ての素材が白く滑らかに溶け合い、冷やすことでミルクの甘さが引き立ち、ひんやりと喉を潤すポタージュとなりました。
pasta
スーパーで真っ赤で張りのあるトマトを見つけると、つい目が奪われ、買わずにはいられません。糖度の高いフルーツトマトはサラダやマリネなど、生で食べる料理に向いています。
真っ赤なトマトを見て思いついたのが、冷製パスタ。
シンプルにトマトを味わいたいから、温製ではなく冷製で。今回は他の食材は入れません。
湯むきしてカットしたトマトに塩、ブラックペッパー、オリーブオイル、すりおろしたニンニク少々、トマトジュースを足せばソースの完成。少々のハチミツを加えると、トマトのフルーティーさが引き立ちます。そして、茹でて冷水で締めたパスタと和えるだけ。炒める工程がない分、とてもラクです。
パスタは1.4mmの細めのものをチョイス。ソースに絡みやすくなる分、トマトを存分に味わえます。 アレンジとして、素麺のつけダレとしても美味しく頂けます。 素麺か冷製パスタか。夏のお家ごはんの選択肢が増えました。

フルーツトマトの冷製パスタ

main

真鯛のソテー 〜シソジェノベーゼ〜

いつかどこかで見た、大葉で作るジェノベーゼソース。試してみたいと思っていました。
バジルを大葉に置き換えるだけで、作り方は本当に簡単。唯一、材料の松の実を手に入れるのが一番苦労するかも。ちょっと高価なこともあり、他のナッツでも代用できるようですが、今回は王道レシピで。
松の実、ニンニク、大葉、オリーブオイル、塩、粉チーズをミキサーで撹拌するだけで、あっと言う間に緑のソースが出来上がります。
和のハーブと言われるよう、大葉で作ったジェノベーゼソースも爽やかな香りが立ち、バジルのそれと比べても、まるで瓜二つの双子のよう。もはや、大葉でもバジルでもどちらでも良いのではないかとさえ錯覚します。しかしながら、大葉で作った場合、ジェノベーゼと呼称してよいのかだけが疑問でありますが。
…それはさて置き。今回は、真鯛のソテーに掛けました。魚のソテーは、いかに皮をパリパリに焼けるかが要。火入れは、フライパンに多めの油で皮目が8割、身が2割を意識して焼くと成功します。
個性的なソースですが、様々な食材に合います。
パスタはもちろん、魚や鶏肉、野菜のソテー、オリーブオイルとニンニクを足してアヒージョなどにも。
是非、お試しください。

desserts
一人暮らしを始め、桃を自分のお金で買えるようになり、初めてした贅沢は桃をそのままかじりついて食べる、ということでした。 なんて野生的で、なんて美味しい食べ方だろうとは、今でも記憶に残っています。
しかし、まあ、それはヒトリの時の愉しみとして、人様には桃を丸ごとお出しするわけにはいきません。 お嬢様のようにお上品に可愛らしく。
桃の優しさ、甘さ、柔らかさを表現するにはどうしたものか?
まず、クリームチーズでは重すぎて桃の存在が薄くなり、もっと軽いチーズを…と探し、名乗りを上げたマスカルポーネがベストマッチング。マスカルポーネと生クリームのムースの層、桃ソースの層と分けることで、マスカルポーネの透明感のあるコク、桃ソースの優しい甘さ、両者の良さがお口の中で溶け合いました。トッピングの桃のコンポートには白ワインを使い、大人っぽく甘過ぎず。
小さな冷酒グラスに盛り付け、思い描いた可愛らしい桃のデザートが完成しました。

桃とマスカルポーネのムース

drink

梅しそとお酢のソーダ

完熟の梅酢に青しそを煮出して濃縮したジュースをブレンドし、ソーダで割りました。お酢には防腐効果もあり梅雨時期でも仕込みやすく、食欲が落ちやすい夏場には食欲増進・消化促進に繋がり体調の管理にもオススメです。 更に、抗酸化作用の高いポリフェノールを多く含むことから、老化防止や美肌効果なども期待できる優れもの。 味わいはスッキリ爽やかで飲みやすく、薄いピンク色が綺麗なジュースです。
是非、お試しください。
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