大明神山の集落
「蔵の物語」

「大明神山の集落」は、先代が始めた一軒の酒屋からスタートしました。
商いを営む中である時、お付き合いのあった造り酒屋から、酒蔵で長年使用されていた古材を譲り受けることとなりました。そして、人のご縁と物のご縁が繋がり、現在の大明神山の裾野の地に新たに店舗を作る際、これらの譲り受けた古材や家具、道具などを使って建物を建てることとなりました。「蔵茶房なつめ」のお客様用のテーブルは全て、酒蔵で仕込みに使われていた木桶を材料にして出来ています。

受け継いだのは、物として残された古材だけでなく、酒蔵の中で長年その物たちと共に働いてきた職人達の心。手間と時間をかけ、本物を追求してきた技と精神には、過去も今も変わらぬ「ものづくり」の本質があります。私たちは、その価値を客様へのサービスとして、また地域や、一緒に働くスタッフのそれぞれの暮らしに繋がるものとして届けることが出来るよう、日々精進しております。

古き良き時代から本質を学び、時代にあった新しいものを創造してゆく。
その豊かさが皆様と作る大切な時間となって、未来へとつながってゆくことを願います。

夏目直典